E233系
209系統の集大成とも言うべき車両で、混雑の激しい中央線への新型車両導入に当たり、JR東日本は沿線にアンケートも取った上で、様々な機能を詰め込む事となりました。具体的には…

・ドア上にはLCDの案内装置を採用(当初はE231系500番台とほぼ同じもの)
・扉の窓形状の変更(結露対策らしい)および化粧版の設置
・吊革の形状の変更
・イスを改良、形は従来とほとんど変わらないが、いくらか座り心地を向上。
・駅停車中、側面の案内表示には停車駅等を表示。
・そのLEDもJR初のフルカラーLEDに。

といった具合。中央線および青梅・五日市線への導入の後、京浜東北・根岸線、常磐緩行線、東海道・宇都宮・高崎線、京葉線、横浜線、埼京線、南武線へ次々と導入され、瞬く間にJR東日本の主役へと躍り出てしまいました。地下鉄直通用の2000番台を除けば基本的な見た目はどの番台も共通していますが、細かな違いは多々存在しています。

また、この車両を基本とした私鉄車両もいくつか登場しており、小田急4000形、東急6000系、相鉄11000系等が該当します。E231系の時と同じく、その時代の鉄道車両の基本となっているようです。そして2015年以降はさらに進化したE235系が山手線に登場。進化は今後も続くのでしょう。

上写真は国分寺にて。
簡単な年表
2006/12/26 登場(0番台)
2007/9 登場(1000番台)
2008/3 登場(3000番台)
2009/5 登場(2000番台)
2010/7 登場(5000番台)
2013/6 登場(7000番台)
2014/2 登場(6000番台)
2014/10 登場(8000番台)
最終更新:2025/11/16
【0番台】4枚追加。
【1000番台】4枚追加。
【3000番台】4枚追加。
【6000番台】2枚追加。
【7000番台】10枚追加。
【ドア】I(グリーン車)を追加。
【車内】I〜K(グリーン車)を追加。
【ラッピング他】31枚追加。
【Others】0番台グリーン車関連2枚を追加。
【風景】7枚追加。



〜編成写真/解説〜
編成写真(中央快速線系統 0番台)

【中央線】4+8連16本、12連40本、10連2本、合計692両
【青梅・五日市線】4連10本、6連12本、合計112両(改造された車両を含む)

最初にE233系が導入されたのは201系が長期に渡って運用され続けてきた中央・青梅・五日市線。その導入スピードは非常に早く、2008年度中には青梅線・五日市線ではE233系で運用が出来るだけの本数が揃い、次いで中央快速線も2009年度中にはE233系が出揃う結果となりました(201系はその後も高架化工事中の予備として2010年6月まで残留)。半自動ドアスイッチを備えるなど、中距離運用対策にも対応した車両となっており、10両固定編成と6+4両編成の2タイプが存在しています。2023年よりグリーン車の製造も始まり、2024年のダイヤ改正よりグリーン車としての運用が開始されました。編成内の経年差をどうするつもりなのでしょうか。

編成写真(京浜東北・根岸線 1000番台)

10連83本、合計830両(1本事故廃車)

209系統の始祖である209系0番台を置き換える事になったのが1000番台で、先駆けを完成体が置き換える、といった形になりました。E233系0番台との違いは分割編成が存在しない事、扉上の案内表示の横幅が大きくなった事、半自動ドアスイッチが存在しない事、運用番号を表示する位置が変更された事となります。走行機器の違いは特にありません。

編成写真(常磐線 2000番台)

10連19本、合計190両

常磐線で運行されていた201系のアルミ車体版、203系もE233系での置き換え対象となりました。203系が地下鉄直通用の車両だったため、この車両も地下に直通する為の変化を設けており、他のE233系とはまるで異なる見た目となっており、車体の裾絞りが無くなったほか、前面の貫通扉も設けられています。また、当初は扉上の案内表示は広告用のものが設けられておらず、モニターは1基のみとなっていました(後に広告用のものも設置)。
小田急線〜千代田線〜常磐線の3線相互直通運転に際し、2013年度から2015年度にかけて、小田急線への乗り入れ改造工事が施され、現在は小田急線への直通運転にも用いられています。元々小田急には2000番台の兄弟車とも言える4000形が在籍していたので、あまり違和感は感じられない気がします。

編成写真(近郊型 3000番台)

【小山】5連18本、10連16本、合計250両
【国府津】5連21本、10連17本、合計275両

他の番台と比べると少々異質な3000番台。扉上の案内表示も2段式LEDのままで、走行装置も他の番台と異なります(E531系のものに近い模様)。元々は機器更新および総武快速線への再転属が予定されているE217系の不足分を補うために少数が導入された区分で、少数派の状態が続いていましたが、東海道・東北・高崎線系統の211系の置き換えを目的に増備が進み、現在はE231系程ではないにせよ、多くの編成が運用されています。
導入線区が線区のためグリーン車も導入されましたが、こちらはE231系のそれとほぼ変わりはなく、側扉にも帯が続いている事と、車体下部が黒く塗装されている…という見た目が異なる程度となっています。E231系との連結も可能なので、この2形式を連結した編成も頻繁に運行されています。

編成写真(京葉線 5000番台)

6+4連4本、10連20本、合計240両

京葉線で活躍している201系・205系・209系の代替として導入されることになった5000番台は、205・209系代替用の10両固定編成と201系代替用の4+6両編成の2通りが導入されました。これによって捻出された209系は武蔵野線に転属。205系についても除籍または転属となりました。仕様に関しては既存のE233系と殆ど同じですが、扉がリニアモーター式のものになっているため若干ドアの音が賑やかになってしまっています。

編成写真(横浜線 6000番台)

8連28本、合計224両

横浜線の205系の代替に導入されているのが6000番台。先に登場した1000番台、7000番台同様、6扉車の導入は見送られています。基本的に「横浜線の帯色をしたE233系」であり、他の番台との差は殆どありませんが、前面や側面に横浜線のロゴが設置され、さらに先頭部には各駅の駅スタンプが貼られて…いたのですが、後者に関しては最終編成の落成から1年後に撤去されてしまいました。続けても良かったのでは…なんて思ったりもします。

編成写真(埼京線 7000番台)

10連38本、合計380両

埼京線の205系の代替に導入された車両は7000番台となりました。基本的に他のE233系と殆ど変りませんが、205系同様、車内には防犯カメラが設置されています。205系に設置されていた6扉車の採用は、京浜東北線に導入された1000番台同様見送られています。
10連31本で一旦製造を終了したものの、相鉄線との直通運転に備えて数本が増備されています。製造期間こそ開きがありますが、特にそれまでの車両との差はありません。

編成写真(南武線 8000・8500番台)

【8000番台】6連35本、合計210両
【8500番台】6連1本、合計6両

南武線の205系および209系の代替に用いられる8000番台は2014年10月からの導入。横浜線に次ぎ、南武線でも見た目に個性を持たせるべく側面帯に街並みをイメージしたイラストが添付されています。乗った印象は他のE233系と何も変わりません。
8000番台の導入後も残っていた209系2200番台1本の代替を目的として登場したのが8500番台で、新製ではなく0番台の青梅線用の編成を転用し、8000番台に準じた仕様に改造して賄ったものとなります。運用番号が0番台当時と同じく行先表示の横に表示されていることや、扉に半自動ボタンがついている事、扉上の案内表示が0番台と同じ狭いものである事が違い…ですが、意識せずに乗ってしまうと気付かない程度。



〜ドア〜
ドアA
0番台
LCD標準2つ
ドアB
1000番台
LCD横長2つ
ドアC
3000番台
LED(2段)
ドアD
3000番台
グリーン車
ドアE
2000番台
LCD横長1つ
ドアF
5000番台
LCD標準&横長1つずつ
ドアG
7000番台
LCD横長2つ
(表示方が若干異なる)
ドアH
6000・8000番台
LCD横長2つ
ドアI
0番台グリーン車


〜車内〜
車内A
0番台
車内B
1000番台
車内C
3000番台グリーン車
2階
車内D
3000番台グリーン車
1階
車内E
2000番台
車内F
6000番台
車内G
7000番台
車内H
8000番台
車内I
0番台グリーン車
2階
車内J
0番台グリーン車
1階
車内K
0番台グリーン車
平屋


形式写真・行き先・ラッピング

番台区分も多く、総数も多いE233系は細部の写真だけでもかなり膨大になるため、こちらもページを分割しています。


〜Others〜
0番台
貫通扉
グリーン車
グリーン車
車内案内表示
2000番台
扉上案内表示 標識灯 運転台 ロゴ 車椅子スペース 座席
3000番台
グリーン車
車内案内表示
5000番台
扉上案内表示
7000番台
座席
8000番台
座席
共通
吊り革 台車 車外スピーカー 貫通扉 車椅子スペース
2000番台を除く
パンタグラフ
側  灯 転落防止幌 袖仕切り 座席
優先席
ドア 外側
半自動ドアボタン クーラーSIVTIMSVVVF(三菱)


〜車両の音〜
E233系 車両連結部で流れる音

2編成を繋いでいる場合、先頭車同士が連結されていて転落防止幌が無い部分で、駅停車中にこの放送が流れ続けています。収録は3000番台ですが、0番台、5000番台でも同様のものが流れるのかどうかは不明。

10秒(57KB)
・0番台 走行音

【中央線】東京〜神田(1分54秒:622KB)

基本となるE233系の音ですが、今のところ3000番台以外はすべて同じ走行音なので番台によってこれといった違いはありません。中央線で収録するなら立川より奥に行けばそれなりに空いているのではないかと思われます。

・1000番台 走行音

【京浜東北線】秋葉原〜上野(2分24秒:784KB)
【京浜東北線】秋葉原〜東京(2分34秒:837KB)…ウラ101編成
【京浜東北線】東京〜有楽町(1分54秒:507KB)

こちら、1000番台。0番台と全く同じ音ですが、快速で収録してもそこまで1区間が長くなるわけではないので車内が静かだったら試してみるのもアリかもしれません。

・2000番台 走行音

【東京メトロ千代田線】根津〜湯島(1分45秒:575KB)
【常磐線】北松戸〜馬橋(1分49秒:592KB)…マト1編成
【常磐線】柏〜北柏(2分36秒:850KB)…マト1編成

2000番台は若干ドアチャイムの音程が高くなっています。小田急4000形と同じ音に変わった、ということもなく↑2番台と同じ走行音です。

・2000番台 車載発車放送

【下り列車】Gota del Vient(23秒:131KB)
【上り列車】Water Crown(17秒:96.9KB)

2000番台で収録しましたが、基本的にどの番台であってもこの2曲が搭載されていることに変わりはないようです。常磐緩行線で駅側の発車メロディの使用を停止していた際に収録しましたが、松戸や柏のような大きな駅ならばGota del Vientであっても鳴ることが多々ありました。Water Crownなら途中の駅でも期待できるかと。同線を走る他の車両と違い、音量も心配ありません。

・3000番台 走行音

【湘南新宿ライン】恵比寿→渋谷

3000番台だけは三菱ではなく日立のモーターを採用しているので音が全く異なっています。E531系とほぼ同じ音です。

・5000番台 走行音

【京葉線】舞浜〜葛西臨海公園(2分39秒:866KB)…ケヨ502編成

基本的にモーター音は変わりません。違いはドアがリニア式なので若干音が賑やかになった事くらい。京葉線は各駅停車は昼間に混んでいる事はあまりありませんし、1区間も割と長いため各駅停車での収録がお勧めです。

・7000番台 走行音

【りんかい線】東雲→国際展示場

基本的に1000番台のモーター音と何も変わりません。りんかい線内の自動放送の声優も埼京線内と変わらないので特筆すべき音を録りたい場合は相鉄線内で録音するのが良いかもしれません。



〜映像〜

・トタ10編成東京五輪ラッピング三鷹発車(youtube)

偶々、中央線のラッピング編成が三鷹で通過待ちをしていたので発車を収録。なんだかんだで出会える機会の多い首都圏各線の五輪ラッピング車なのでした。


・1000番台 品川発着(youtube)

品川駅を発着する京浜東北線のE233系の様子。これといって特徴のない三菱IGBTではありますが、音量はそこそこ大きいので聞き応えはある気がします。


・サイ102編成東京五輪ラッピング東十条発車(youtube)

E233系を中心に、首都圏各路線に1本ずついる五輪マスコットの編成。1本しかいない筈なのに、何故か遭遇する率が高い様な気がします。気のせいかな。


・1000番台ドア開閉(youtube)

E233系のうち京浜東北線で活躍するタイプの車両。扉に関しては基本的にどのE233系も同一(相鉄11000系含。常磐線用の2000番台のみ、車体下部の裾絞りが無い)なのですが、扉上の案内表示が広幅×2、というのは1000番台のみに見られる特徴です。

扉の動きに関してはE231系となんら変わりませんが、何だか静かになったような気もします。


・2000番台 松戸発着(youtube)

常磐線の203系(…と、半端に在籍していた207系・209系)の代替の為に導入されたE233系。現在は小田急にも直通するようになり、JR車の運用の柔軟性も随分広がった物だと感じます。 狭幅&貫通扉付である事から見た目は全く異なりますが、乗ってしまえば他のE233系と変わりありません。地下鉄線内だと空調の音が少しやかましい気も。


・3000番台 新橋発着(youtube)

E233系は基本的には三菱IGBTを採用している車両ですが、近郊型の3000番台に限り日立の後期型のIGBTを採用しています。扉上の案内表示もLEDを使用しているなど、他の番台とは他人の空似と言える車両かもしれません。


・5000番台 南船橋発着(youtube)

雑多な車両が存在し中古車センター然としていた京葉線も、今やE233系の独壇場(209系が1本のみ孤高の存在として残ってはいますが)となりました。武蔵野線がその状態から脱するのは一体いつの事になるやら。 モーターは三菱IGBTで、他のE233系通勤型と変わりません。


・ケヨ507編成東京五輪ラッピング南船橋発車(youtube)

オリンピックそのものは色々言われていますが、マスコットのミライトワとソメイティは個人的にとても好きです。そんな二人のオリンピック種目イラストのラッピング編成が偶々やってきたので、なるべくラッピングが映るような撮り方で発車を撮ってみました。


・5000番台ドア開閉(youtube)

京葉線に導入されたE233系である5000番台。2010/7/5現在10両固定編成5本が活躍しています。
ドアはどうやらリニアモーター式のようです。E233系の扉は大分静かになった印象を感じていたのですが、ここにきてまた随分と賑やかな音になってしまいました。


・7000番台 東雲発着(youtube)

0:07付近、線路とこすれる音が非常に大きいのでご注意。

埼京線用に導入された7000番台。モーター的には他のE233系通勤型と何も変わりません。この車両が今や相鉄に入っているというのだから、不思議な物です。


・ハエ105編成東京五輪ラッピング大崎発車(youtube)

偶々五輪ラッピングの編成がやってきたので録画してみました。 交代した運転士の方が何を視差確認しているのかがちょっと気になります。



〜風景〜
東中野〜中野 東中野〜中野 御徒町 東京総合車セ 東京総合車セ 東神奈川
国分寺 有楽町 東京 蘇我 蘇我 東神奈川
東神奈川大崎大崎大崎宇都宮秋葉原
蘇我御茶ノ水西大井大崎大崎大崎
秋葉原〜神田秋葉原〜神田秋葉原〜神田 拝島新宿神田
南船橋二俣川新宿恵比寿我孫子蘇我
秋葉原品川大崎大崎鉄道博物館不明
新木場新木場二俣川幕張豊砂幕張豊砂幕張豊砂
幕張豊砂幕張豊砂幕張豊砂幕張豊砂尾久東京
大崎大崎大崎大崎大崎大崎
大崎恵比寿大崎大崎


〜その他〜
鉄道博物館 鉄道博物館我孫子リニア見学センター千駄ヶ谷
大崎大崎

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